Mozilla Japan設立へ

というか、第一回に参加したよーな記憶(wがあったんだが、ツッコミ所満載なんで、触れてみよう。

企業内で利用されているNetscape/Mozillaブラウザのサポートが事実上行えない状態になっていたため、今回それらの問題を解消するために法人の設立に踏み切ることにしたという。

やりたいことはわかるんだが、そういうものを必要とする顧客の調査と、そういう顧客がどういうサポートを求めているかという点、それに、日本のIT関連ビジネスの内容をわかってない。

そもそも米国・欧州と日本で圧倒的に違うものは、パートナービジネスと言われているもの。その比率が圧倒的に違う。欧米的に言えば、パートナーはいうか、アクセンチュアとかIBMとかのインテグレーターにインプリ段階は任せるんだが、社内にちゃんとしたIT管理部署があって、そこらが取り仕切ってる。だから、Moziilaを採用する際にMozilla.org本体へサポートが必要になるという状況ってのは存在すると思う。ただし、日本の企業ってのは、ちゃんとしたIT管理部署がない場合が多いんだよね。持ってたとしても、自立できてなくて、どこかの会社(ここらがパートナー会社になるんだが)が赤ちゃんみたいに細かく面倒を見る必要がある。しかもエンタープライズカスタマーって、ほとんどIEで統一されちゃってるよ。(2年遅いだよ)

エンタープライズカスタマーを相手にするんだったら、今の自体 Sustain のことも考えないとね。それを出せる状況にしないといけないから、後述するけど、こういう体制を考えてるんだったら、はっきりいって、ダメかと。

日本でこういうビジネスをちゃんと使用とする場合、パートナー(簡単に言えばNECとか富士通とか日立とか)を丸めこむ必要がある。そもそも、そこを丸めこんでない状態でやっても、閑古鳥が鳴くだけなんだよねー。話ぶりからすると、そこらの1社さえも押さえこんでないような感じにみえる。

そもそも、僕も今の会社に入社する前に、こういうことへのリサーチをいろいろやってて、やりくりできそうであれば、会社を建てるつもりだったし。結論として、そこらを丸めこめなければ、上手くいく確率は非常に低い。

現在は5月中の設立を目指して準備中ということでまだ詳細は固まっていないようだが、テンアートニの喜多伸夫社長や元Netscape社員の桃井勝彦氏ら5人による設立準備委員会が作られており、今のところJPCERT/CCのような中間法人格を取得する方向で準備を進めているという。

桃井さんとか瀧井さんとかからむのね。

運営資金は基本的に会費制を考えているとのことだが、個人からはできるだけ会費を取らずに、有償サポートを受けたい企業に会員になってもらい、その会費で資金を賄う形態を考えている模様だ。

個人からでもお金はとらないといかんでしょう。ドネーション感覚でということででもね。

この点について、準備委員会メンバーの一人である江後田基広氏は「米国のMozilla FoundationではAOLやIBMSun Microsystemsなどのような出資者がいたが、日本ではそのようなスポンサーがいないので……」と述べ、台所事情の苦しさを訴えていた。

これじゃ、ちょっと厳しいな。日本でLinuxを押しているような企業ってのは、クライアントデスクトップもLinuxとは思ってないからね。それは、自分の所においしい汁が流れてこないから。クライアントほど面倒なものはないから。

OpenOffice.org の件も、つっこみたい所ありまくりなんだが、それは、今度ということで。